サンスクリーンの
環境影響評価
サンゴに対する紫外線防御剤の影響研究
私たちは、造礁サンゴ類やサンゴ礁生物にまつわる
研究テーマに取り組んでいる
琉球大学理学部の中村崇准教授と
共同研究を実施し、
ソフトコーラル(ウミトサカ目)とハードコーラル
(イシサンゴ目)に含まれる2種類のサンゴ*1を
対象とした各紫外線防御剤の
影響評価を実施しました。
評価方法として、サンゴ群体*2のポリプ収縮などの
状態変化とともに、
サンゴ体内に共生している褐虫藻の
光合成最大量子収率*3の変化に着目しました。
紫外線防御剤の海洋流出動態の研究
国立研究開発法人産業技術総合研究所が開発した
東京湾リスク評価モデルを用いて、
実際に私たちが開発した
レジャー用サンスクリーンを
海で使用したときの
海洋中の紫外線防御剤の存在状態(濃度)を
検証しました。
真夏の海水浴客が最も多い場面を想定した条件*4で
シミュレーションを行っています。
なお、この評価モデルは行政、企業、大学などが
化学物質の管理方法を検討する際に使用され、
複数の報告書や論文が出ています。
これらの研究は、
サンゴ群体への影響懸念が極めて低く、
耐水性の高いレジャー用サンスクリーンの
開発に活かされています。
クレ・ド・ポー ボーテは地球環境を守りながら、
有害な紫外線から肌を守ることのできる製品開発に
引き続き取り組んでいきます。
- *1 実験で使用するサンゴの採取は、沖縄県の規則に基づいた、県知事からの特別採捕許可を受けて採捕されています。
- *2 浮遊幼生期や稚サンゴ群体期を除いた、産卵可能サイズの群体
- *3 生物がある条件で光合成を行う場合の、もっとも光エネルギーを効率的に利用できている時の値
- *4 サンスクリーンの使用部位、使用量、過去の海水浴客数の実績などの情報から算出